アズマ工業での業務の傍ら、手編み箒を作るようになった渥原さん。
彼が手編み箒に魅了されていくまでの過程、今何を学び、これからどんな箒を作りたいのかを取材しました。

伝統的な手編み箒について学び、製作するのにとどまらず、新しい試みも行っています。

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―新しい手編み箒

今試しに作っているのは、糸の色が黒ではない箒です。

箒を編むときに使用するタコ糸は、買ったままだと白色です。
でも白だとなんだか締まらないので、いつもは黒色に染めます。

ただ、黒だと昔ながらの手編み箒になって…もちろんそれはそれでよいのですが、他の色でも作ってみたくなりました。

手芸屋さんをいくつか回ったり、インターネットで欲しい色がないか調べたりしましたが、なかなか見つかりません。
そこで布を染める染料を購入し、染めることにしました。 自分で染めれば、使いたい太さの糸を、染めたい色に染めることができるので、それがいいんです。

この前染めたのは、桜色。
なかなかいい仕上がりでしたよ。

そうだ、天然染めもやってみたいですね。また調べてみよう。

自身で染めた桜色の糸で作成したハンドブラシ(左)と手箒(右)
手芸屋で調達した色とりどりの糸

最近は山下さんと、小学校などでハンドブラシのような小さい箒を作ってみる体験会をやってみたいねと話しています。

そこで浜松市内の遠州綿紬(※)のお店「ぬくもり工房」様の端切れを使わせていただけるようご相談できないかな…なんて思案を巡らせています。

「ぬくもり工房」様とは山下さんが以前より何か一緒にお取組みができないかとお話をさせていただいていました。数年前にこちらのブログにも登場しています。

「ぬくもり工房」様に関する記事はこちら

アイデアが浮かんだらストックしておいて、材料が出てきたり考えが深まったら、ぱっとやってみます。

新しいことも、思いついたらどんどんやってみようと思っています。


次回も引き続き渥原さんへのインタビューをお届けします。


※遠州綿紬…静岡県西部遠州地方の伝統生地。