2019/6/17(月) 穂の選別。

海外に生産を移行して50年。
日本の箒(ほうき)づくりは斜陽の一途を辿り、今では十指に満たない職人しかいないと言われています。日本伝統の箒づくりを途絶えさせないために、自ら手を挙げ、箒職人になるべく奮闘中の伊藤さん。さて、今の活動は・・・

これから生産量が増えるので、その準備のために今日は穂の選別を集中して行いました。穂の長さ・色・太さに応じて使い道を分けていきます。


箒職人を目指して 伊藤さんの日誌から⑦
穂先の長さ等で選別します。


箒職人を目指して 伊藤さんの日誌から⑦
選別をしながら、ガリ芯と呼ばれる茎の太い穂を除去します。
ガリ芯の根元を折って、取り除きます。

*ガリ芯は太いため折れやすく、しなりがありません。


箒職人を目指して 伊藤さんの日誌から⑦
ガリ芯を取り除いた穂は、多少、穂の量が減りますが、問題なく使用できます。

ほうき草の栽培が始まったのは江戸時代。当時はできる限りすべてのものを活用するという前提で様々な工程が組まれていました。ガリ芯除去もその一つです。
今では不格好な野菜などは店頭に並ぶことなく廃棄されたりしますが、何か寂しい気がします。ちょっと手を加えれば活用できると思うのですが・・。
せっかくみんなの力で収穫したほうき草なので大切に取り扱っていきたいと思います。