2019/6/8(土) 竹で釘を作ります。

海外に生産を移行して50年。
日本の箒(ほうき)づくりは斜陽の一途を辿り、今では十指に満たない職人しかいないと言われています。日本伝統の箒づくりを途絶えさせないために、自ら手を挙げ、箒職人になるべく奮闘中の伊藤さん。さて、今の活動は・・・

久しぶりに伊藤さんの登場です。この間、ほうき草づくりをしながら、コツコツと箒職人を目指し、修業をしていました。今日は余った竹で釘を作りました。


箒職人を目指して 伊藤さんの日誌から⑥
柄をカットし、ほうき草に刺す部分を削った様子です。


箒職人を目指して 伊藤さんの日誌から⑥
この際にカットされた竹です。
カット後、余った竹をムダにせず、竹で釘を作ります。


箒職人を目指して 伊藤さんの日誌から⑥


箒職人を目指して 伊藤さんの日誌から⑥
竹の釘は籐巻きを留める部分などに使用します。

座敷ほうきが作られるようになった江戸時代は、今では考えられないくらい「エコな社会」でした。捨てるものがないくらい再利用が繰り返され、最後は竈の灰となるまで用いられます。
箒づくりをしていると、その名残を随所に見出すことができ、竹の釘もその一つです。
「物を大切に」・・・古き良き言葉ですが、最近はあまり耳にしないようになったのが残念で仕方がありません。