今回も家の外で掃く箒づくりのお話です。前回のブログにて、一番小さなステープル(ホッチキスみたいな留め具)をほうきの両側に打ち付ける方法であれば、針金が動かず固定できることを紹介いたしました。
ただ、これはあくまでも机上のことですので、実際に試験を行ってみないと分かりません。
客観性を持たせる意味で、当社の品証部の方に試験を依頼しました。
まずは当社の秘密兵器「ほうき試験機」(自動で掃く動作を繰り返すすぐれものです)で、一定の負荷を与えながらほうきそのものの耐久性を確認します。
試験は「①ステープルなしのほうき」「②片側のみステープルで固定したほうき」「③両側ステープルで固定したほうき」の3種で行いました。
(実際はここまで掃くことはないかもしれませんが)当社の規定に従い、約38,000回往復で掃く試験を繰り返したところ、「①ステープルなしのほうき」では穂を固定している針金が一部ずれてしまいました。
ですが、「②片側のみステープルで固定したほうき」「③両側ステープルで固定したほうき」では針金がずれることはありませんでした(「③両側ステープルで固定したほうき」では一部のステープルが浮く現象がみられましたが、十分許容範囲にとどまります)。
どうやらステープルで留める方法は効果があるようです。
「おおー、これでいよいよ発売!」という喜びもつかの間、「ほうき試験機」での試験中に黒シダの穂の遊び毛やキレ毛、抜け毛がたくさん発生してしまったようで、これを改善しないと発売は厳しいという判断が下されました。
なかなかうまくいかないものですね・・・。
完成間近に思えた箒作りもまだまだ終わりそうにありません。