桜が咲き誇る季節になりました。
この季節になると決まって思い出す素敵な方がいます。

以前、京都の嵐山にて、マイクを持ち込み、桜を見ながら一日中歌い続ける方がおりました。
大勢の観光客がいようとお構いなく、来る日も来る日も歌っています。
曰く「僕は桜の花びらを見ながら歌うのが大好きなんです」。
目をキラキラさせながら、楽しそうにお話をされた様子が今でも目に焼き付いています。
ちなみに「僕が歌うことで周りに迷惑を掛けるのは嫌なので、音量は僕にしか聞こえないくらいにしています」

人の目を気にせずに自分が好きなことをやり続ける、最近そういう方が少なくなったような気がします。

ほうき草の栽培や箒作りをしていると、たまに「このようなことをしていて意味があるのだろうか」という想いが頭をよぎることがあります。
日本で生まれ、成長し、そして衰退した箒作り。
途絶えさせたくないという想いから続けていますが、この活動によって何がもたらされるのだろうかなどと哲学的に考えたりもします。

でも色々考えて、結局は無理やり意味を求めなくてもいいと思い直します。
一途にやり続けることで後から何かしらの意味が出てくると思いますし。

桜の季節が終わると、いよいよほうき草づくりが始まります。
今年も頑張ります。