2019/4/22(月) ほうきの玉づくり

*箒(ほうき)は玉と呼ばれるいくつかの束を編み込んだ上で、それらを一つに組みつけます。その玉を編み込む際、内側に使う草(芯)と外側に使う草(皮穂)は異なります。これは天然繊維である(生長にばらつきがある)ほうき草を有効に活用するために育まれた手法です。


箒職人を目指して 伊藤さんの日誌から①

「まずは芯の部分を作っていきます。
茎が細い穂は5~6本ほど、茎が太い穂は3~4本ほどを束ねていきます。

束ねる際、力を入れ過ぎると簡単に糸が切れてしまいます。力が少ないと糸が緩んでしまうため、力加減が重要です。慣れるまで数を熟して感覚を掴みたいです。」


箒職人を目指して 伊藤さんの日誌から①

「芯にカラ(ほうき草の茎の部分)を巻き付け、編み込みます。カラの本数を太さに応じて調整する必要があります。難しい作業ではありませんが、扱いに慣れるまで訓練が必要です。」


箒職人を目指して 伊藤さんの日誌から①

「カラを包んだ芯に皮穂を並べながら、編み込んでいきます。編み糸のテンションを保ちながら編み込むことが難しく感じております。

常に意識してテンションを保たないと、今回のように網目の間隔が広くなってしまいます。機能も大事ですが、見た目にも美しいのが手編みほうきの魅力と考えます。網目が細かく、キレイに揃っている製品が作れるよう鍛錬が必要です。

網目が細かく、揃っていると言う点は、出来上がりのほうきの『バランス』にも影響すると思いますので、そう言った意味でも大事なポイントと考えます。」