前回の続きです。DEMOくらし編集長様とピソコモドT様がご来社され、愛知県在住の手編み箒職人鈴木氏の伝統の技を取材されました。
今回は鈴木氏の手編み実演の様子をお伝えします。今回作って頂くのは座敷箒の短柄です。
もちろん昨年私たちが栽培して刈り取ったほうき草を使っての作業となります。


座敷箒手編み実演
座敷箒手編み実演
座敷箒手編み実演
ほうき草を少しずつ束にして、その束を連ねて編み上げていきます。
最初に「耳」と呼ばれる部分と「玉」と呼ばれる部分を編んでいきます。
大き目に編んであるのが「耳」で小さめに編んであるのが「玉」になります。


座敷箒手編み実演
座敷箒手編み実演
「耳」の部分と「玉」の部分を合わせて更に編み込みます


座敷箒手編み実演
座敷箒手編み実演
ある程度の形に編み込んで、専用の器具を使って綿の糸で箒を縛ります。かなりの力がいる作業です。


座敷箒手編み実演
座敷箒手編み実演
竹柄を箒の中心部にバランスを整えながら差し込んで、綿の糸で縛り上げて固定します。


座敷箒手編み実演
竹柄の周りのほうき草を編み込み、柄の根元部分を形作っていきます。


座敷箒手編み実演
伝統の技の中で唯一使用される電動ドリルです。空いた穴には釘を打ち込むのではなく、
竹を削って棒状にしたものを差し込んで、箒と竹柄を確実に固定します。


座敷箒手編み実演
座敷箒手編み実演
箒の穂が真っ直ぐ下を向いて揃うように、ほうき草の方向を整えながら綿の糸で固定します。


座敷箒手編み実演
座敷箒手編み実演
最後は穂先をはさみで切り揃えて、完成です。


座敷箒手編み実演
ハイチーズ!最後は手編み箒職人鈴木氏とピソコモドT様のツーショットです。



間近でみた繊細かつ力強い作業に圧倒され、正直感動しました(今年からほうき草の担当となった私は箒を作るところを生で見ることがありませんでした)。
お話を伺いながら鈴木氏に作業して頂いたのですが、途中で編み込みをやり直されることがありました。
相当な集中力のいる作業だと言うことをその場にいた全員が認識し、そこからはお話は少な目にして作業を見せて頂きました。

鈴木氏によると、手編み箒の職人は全国でも数十人しかいないとのことでした。それに、この伝統の技を伝承していくのが困難になっているそうです。

私たちが今年収穫を予定しているほうき草も鈴木氏に手編み箒にして頂く予定です。
伝統を守るためこれからも私たちは鈴木氏と一緒に歩んでいきたいと思っています。DEMOくらし編集長様もピソコモドT様も大満足された様子でした。
ピソコモド様が生産された最高級の畳表を浜松出世手編み箒(私たちが栽培したほうき草を鈴木氏が編み上げて完成する純国産の手編み箒)でいつか掃いてみたい。そう実感した一日でした。