今回はほうき草を使った箒に戻ります。

一般に座敷箒には、その製作の仕方で大きく2つの方向性があり、1つは手編み、もう1つはカバー箒と呼ばれる箒です。

手編み箒
カバー箒

文字通り、前者は職人の手により、ほうき草の茎の部分を編み込みながら箒に仕上げています。

後者は、茎の部分を切り落とし、穂の部分だけを針金でまとめ、それをカバー(樹脂や鉄板)に差し込み、箒に仕上げます。

特長としては、手編みは独特の風合いと手になじむしっとり感があります。
カバー箒は重たい茎の部分をカットしているので全体的に軽く、手首に負担が少ない仕様になっています。

従来、浜北畑や半田畑で収穫したほうき草は、手編み箒用として使用してきましたが、今回はカバー箒に使ってみました。
見た目はともかく(相変わらず最初はざっくりと仕上げています)、掃いてみると、しなやかな掃き心地ですこぶるいい感じです。

カバー箒のサンプル

こちらも可能性を追求したいと思います。
ちなみに、カバー箒を世に初めて出したのも弊社アズマ工業で、50年以上の歴史があります。
弊社が発明した箒が、今なお使用されているのは本当にありがたいことです。
感謝の気持ちを抱きつつ、チャレンジしたいと思います。