9月27日   コキアで箒作り③     コキア栽培 

海外に生産を移行して50年。
日本の箒(ほうき)づくりは斜陽の一途を辿り、今では十指に満たない職人しかいないと言われています。
日本伝統の箒づくりを途絶えさせないために、師匠の教えを守りながら今日も奮闘中です! 

一流の箒職人を目指す伊藤さん、今日の様子は?


今回は、前回作成したコキア箒を実際に使用し、使用感をお伝えいたします。


箒職人を目指して ほうき草プロジェクト
砂埃を集め、コンクリートをコキア箒で掃除してみました。


箒職人を目指して ほうき草プロジェクト
初めに作ったハンドブラシタイプ同様、細かい埃は集めにくい様子です。
穂先を寝かし、穂全体で撫でるように掃くと、少し改善しました。


箒職人を目指して ほうき草プロジェクト
外回りの細かな埃にはやはり黒シダほうきが最適です。
写真のような穂の適度なしなりと繊維の細さが安定した収集力を生み出します。


箒職人を目指して ほうき草プロジェクト
次にコンクリートに散らばった落ち葉を集めてみました。
こちらは先ほどの細かな埃と比べ、ストレス無く集めることができました。


箒職人を目指して ほうき草プロジェクト
用途が同じ赤シダほうきと比べても大きな差が無く使用できます。
ただ、コキア箒は穂の幅が小さく作業効率は落ちてしまいます。


箒職人を目指して ほうき草プロジェクト
コキア箒で芝生の落ち葉を集めてみました。
掃き残しが少なく、比較的スムーズに集めることができました。

今年のコキア箒は収穫量が少なく、小さな箒になってしまいましたが、箒としての機能を感じることはできました。ただ、耐久性や機能的に商品として売り出すことは難しそうです。それでも見た目も可愛らしく、ご家庭で自作箒として使用するには面白いと思います。「ほうき草」や「ホウキギ」と呼ばれるだけのことはあるなと言ったところでしょうか。
今回、コキアと言う新しい素材を使用し、改めて箒の奥深さや別の素材への興味も沸いてきました。今まで触れたことのない素材の箒なども今後紹介できたらと考えております。