8月21日  2020年ほうき草の選別を始めました  箒職人への道   

海外に生産を移行して50年。
日本の箒(ほうき)づくりは斜陽の一途を辿り、今では十指に満たない職人しかいないと言われています。
日本伝統の箒づくりを途絶えさせないために、師匠の教えを守りながら今日も奮闘中です! 

一流の箒職人を目指す伊藤さん、今日の様子は?


原料(ほうき草)作りがひと段落し、早速ほうき草の選別を開始しました。
今年の箒草の出来栄えを感じながら丁寧に選別していきます。



箒職人を目指して ほうき草プロジェクト37
穂の長さや量、色などで分けられた箒草です。



箒職人を目指して ほうき草プロジェクト37
穂にクセがついてしまっている箒草もあります。


箒職人を目指して ほうき草プロジェクト37
クセがついた部分を優しく反らせてあげると、だいぶ真っすぐに修正できます。


箒職人を目指して ほうき草プロジェクト37
このような感じで、だいぶ真っすぐに戻ります。

今年は長雨の影響で、穂にクセがついてしまっている箒草が多くみられます。
種が穂につき始めた頃に雨が続いてしまうと、種が水分を含んでしまい重たくなります。
この状態が長く続くと穂が種の重みで垂れ下がってしまい、穂にクセがついてしまいます。
晴れ間が出ると種は乾燥し、太陽に向かって真っすぐに生長するのですが、こればかりは天に祈ることぐらいしかできません。

とは言え、穂に一定の柔らかさがあれば上記のように多少の修正は可能です。
手間は掛かりますが、良い箒を作るために、良い箒草をできる限り確保したいと思います。

この後も1本1本、丁寧に作業を続けていきます。