2月18日   箒職人おすすめ 箒の使い方⑨    ほうきの豆知識

海外に生産を移行して50年。
日本の箒(ほうき)づくりは斜陽の一途を辿り、今では十指に満たない職人しかいないと言われています。
日本伝統の箒づくりを途絶えさせないために、師匠の教えを守りながら今日も奮闘中です!

一流の箒職人を目指す伊藤さん、今日の様子は?

箒職人がおすすめする箒の使い方も9回目となりました。今回は、箒のお手入れ方法について紹介したいと思います。

・普段のお手入れ


箒職人を目指して ほうき草プロジェクト
普段のお掃除で髪の毛やゴミが穂先に絡んで気になる場合は、軽く手でつまみ、取り除くと箒の機能を損ないません。古くなって使わない櫛(クシ)や専用のブラシで穂先を整えてあげると箒の機能を最大限に生かせます。

・保管方法


箒職人を目指して ほうき草プロジェクト

ご使用後に保管する際は、必ず穂先が地面に接しないよう吊るして保管して下さい。穂に負担が掛かった状態で長時間経過すると、穂先が曲がってしまい、非常に使いにくくなってしまいます。

 

・穂先の曲がりを整えるお手入れ

保管状況に気を付けていても、長く使用していると穂先に曲がりが出てくる場合があります。そんな時にご自身で曲がりを整える方法を紹介します。


箒職人を目指して ほうき草プロジェクト
軽くゴミを落とし、霧吹きで軽く曲がり部分を湿らせます。
 


箒職人を目指して ほうき草プロジェクト
湿らせた曲がり部分をつまみ、もみ込むように真っすぐに伸ばしていきます。
この方法で、ちょっとした曲がりであれば真っすぐに直すことができます。もし、もっとクセが強く直りにくい場合は、こちらの方法も試してみてください。


箒職人を目指して ほうき草プロジェクト
桶やバケツにお湯(または水)をはり、曲がり部分を浸します。
※お湯の方が効果は大きいです。
そのまま10分ほど浸し、上記で実践したように曲がり部分を、もみ込むようにほぐします。


箒職人を目指して ほうき草プロジェクト
見た目でも大きく違いがありますが、少し手を掛けてあげることで劇的に使用感が変わります。穂を整えた後は、必ず風通しの良い場所で1日程度よく乾燥させてからご使用ください。
今回ご紹介したように、それほど難しい技術もなく簡単にお手入れすることができます。また、ご自身で作業することで更に箒への愛着が沸くのではないでしょうか。穂先の曲がりが気になった際は、ぜひチャレンジしてみてください。

今回まで9回に渡って、箒を使ってのお掃除を紹介させていただきました。次回は番外編ということで、箒を使ったちょっと変わった掃除方法を紹介させていただく予定です。次回もぜひご覧ください。