2月10日   箒職人おすすめ 箒の使い方⑦    ほうきの豆知識    

海外に生産を移行して50年。
日本の箒(ほうき)づくりは斜陽の一途を辿り、今では十指に満たない職人しかいないと言われています。
日本伝統の箒づくりを途絶えさせないために、師匠の教えを守りながら今日も奮闘中です! 

一流の箒職人を目指す伊藤さん、今日の様子は?


先日より発信させていただいている、箒職人がおすすめする箒の使い方も今回で第7回目となりました。前回に引き続き、実際に箒を使用してのお掃除の際に気を付けたいポイントを紹介したいと思います。

・掃除の流れ

③穂先の使い方


箒職人を目指して ほうき草プロジェクト
ほうき草を原料とした座敷ほうき

コシの強い座敷ほうきを使用する際は、写真のように穂先3センチほどが反るように、軽く力を加えながらホコリを弾くようなイメージでご使用いただくことをおすすめします。
一度にたくさんのホコリを集めようと、力強く穂を押し付けがちになります。穂先を寝かし過ぎると穂先や床を傷つける原因となりますので注意が必要です。それにホコリが四方八方に舞い上がります。


箒職人を目指して ほうき草プロジェクト
棕櫚(シュロ)を原料とした棕櫚箒

ほうき草に比べ柔らからな掃き心地の棕櫚箒は、なるべく穂先を垂直に立て、床を撫でるようにホコリを集めます。ほうきと言うよりもモップで床を拭いているようなイメージでお使いいただくと、扱いやすいかと思います。

④効率の良いゴミの集め方

穂先の使い方をマスターしたら、次はゴミの集め方の紹介です。前回お伝えしたように、掃除の基本は、「奥から手前」です。掃除をする際の箒の風圧や人の動きにより、ホコリや小さなゴミは隅に舞ってしまいますので、奥や隅から出入口方向に向かって掃くことをオススメします。


箒職人を目指して ほうき草プロジェクト
畳やフローリングの目に沿って奥から手前を意識します


箒職人を目指して ほうき草プロジェクト

車庫や庭など少し広いスペースを掃除する際は、中心に向かって円を描くようにゴミを集めてくると良いかと思います。だんだん円が中心に向かって小さくなっていき、最後に中心に集まったゴミをチリトリで集めます。
いずれの環境でも隅や奥にゴミが残らないことを意識すると、効率的に掃き掃除ができます。

今回は実際に箒を使用する際のポイントを紹介しました。次回は箒の相棒である「チリトリ」に着目してみたいと考えております。