当サイト吾妻箒において、品揃えを広げたいと考えており、実は色々と検討しています。
特に家の外で掃く箒に対し食指が動いています。

今回検討している外箒は、赤シダと呼ばれる繊維や黒シダと呼ばれる繊維を結束したもの。
ボリューム感を出しながら、掃きやすさを追求しています。


ただ箒の場合、いたずらに穂のボリュームが多ければ良いというわけではありません。
手首を使って掃くので重い箒は負担が大きく、かえって掃き心地が悪くなります。
今回試作した箒はボリュームがありすぎて不採用になりました。
現状より1/3程度、穂の量を減らした方がいいようです。

それはそうと、先日「使用後の保管は吊り下げておりますが、穂先が弧を描いてカールした場合、修正する方法を教えてください」という赤シダ箒の手入れについて質問が届きました。

結論から言うと、箒の両側がそれぞれ外側にめくれるようにカールした状態から穂を直す方法はありません。

というのは、赤シダほうきに使われている穂には、パルミラと言われる木の葉柄部分を叩いて取り出した繊維を採用していますが、この繊維は元々緩やかに曲がっており(弧を描いてカールしており)、それを一定の長さに整え束ねることで矯正し、まっすぐにしています。

使用しているとどうしても矯正がほどかれ、元の状態に戻ろうとします。
外側にめくれるようにカールした状態は言ってしまえば元の状態で、残念ながら再び矯正することはできません。
ちなみに、赤シダは水に浸かるとより速く元の状態に戻りますので、できる限り水廻りに使うことは避けた方が無難です。

役に立つかはさておき、こんなTips(アドバイス)を添えながら、商品を取り扱っていきたいと思います。
また、ご質問も大歓迎です。
今後ともよろしくお願いいたします。