12月16日    様々な種類のほうき   その⑨   豆知識    

海外に生産を移行して50年。
日本の箒(ほうき)づくりは斜陽の一途を辿り、今では十指に満たない職人しかいないと言われています。
日本伝統の箒づくりを途絶えさせないために、師匠の教えを守りながら今日も奮闘中です! 

一流の箒職人を目指す伊藤さん、今日の様子は?


連載で発信している「様々な種類のほうき紹介」。今回は、「自在ほうき」を紹介いたします。
美容室などの店舗で使用されることが多く、見たことはあるが、名前を初めて知ったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。


箒職人を目指して ほうき草プロジェクト
フローリング・タイルの掃きそうじに BR314自在ほうき木柄45L
木製の柄・ヘッドの箒や、


箒職人を目指して ほうき草プロジェクト
フロアの掃き掃除に OX311自在ホーキ30L
スチール鋼管に樹脂製のヘッドの自在ほうきもあります。
いずれの素材も、写真のように箒の首が左右90度、自在に動くのが特徴です。


箒職人を目指して ほうき草プロジェクト
穂の部分に注目してみました。

素材は、細くしなやかなポリプロピレン樹脂と馬毛の混穂となっております。
穂の部分だけに注目すると、こちらも混穂ほうきと呼べるかも知れませんが、自在にヘッドの角度を変えられる形状から、「自在ほうき」と名付けられております。


箒職人を目指して ほうき草プロジェクト
穂の長さは4㎝ほどです。
細い繊維を使用しておりますが、穂の長さを短くすることで強いコシを生み出します。
掃き心地はブラシと箒の中間のような固さが特徴です。


箒職人を目指して ほうき草プロジェクト
自在ほうきの特性を生かし、普段より広い範囲の掃き掃除で試してみました。
今回掃除する面積は、およそ50㎡です。


箒職人を目指して ほうき草プロジェクト
15分ほどで両手一杯ほどの埃を集めました。
掃き幅が45㎝の自在ほうきを使用したので、思いのほか効率よく作業できました。


箒職人を目指して ほうき草プロジェクト

自在ほうきの特徴として、矢印のように手前から遠くに向かって押しながら掃くことができる点に改めて便利さを感じました。
※水切りワイパーやブラシで水を押し出すようなイメージで埃を集められます。

普段から当たり前のように使用している道具ですが、使用感や特徴を意識して作業してみると、改めてその長所や便利さに気付かされます。同じように意識することで改善点や新商品の開発にも役立つと思いますので、今後も意識して色々な種類の箒や掃除道具を使用していきたいと思います。

自在ほうきは、穂幅が22㎝・30㎝・45㎝・60㎝と用途に合わせてバリエーション豊富に揃えております。特に幅が広いタイプは体育館や店舗のフロアなどの使用に好評を得ております。一般家庭での使用シーンは少ないかも知れませんが、今回は、ヘッドが自由に動かせる自在ほうきを紹介させていただきました。